理化学研究所は28日、スーパーコンピュータ「富岳」が、世界のスーパーコンピュータに関する4つのランキングすべてにおいて、3期連続で世界第1位を獲得したと発表した。
「富岳」は今年3月9日から本格稼働を開始した。今回のランキングでは、計算速度や処理能力など性能を示す4つの指標ですべて第1位を獲得し、性能指標の「HPCG」で、第2位である米国の「Summit」と約5.5倍の性能差をつけた。
これらのランキングは、HPC(高性能計算技術)に関する国際会議「ISC2021」の開催に合わせて、Graph500 Committeeから7月1日に発表される予定だ。
第1位を獲得したことは「富岳」の性能の高さを示すものであり、超スマート社会「Society 5.0」の実現に向けて、シミュレーションによる社会的課題の解決や、AI開発およびデータ利用のための情報基盤技術として、十分に対応できる可能性を実証するものだと理研が発表した。
理研によると、同研究所は文部科学省と連携し、2020年4月から「富岳」を利用して新型コロナウイルスの対策に貢献する研究課題に取り組んでいるという。
(蘇文悦)
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