【快挙】埼玉県議会で対中人権意見書採択 兵庫県議会に続き二件目

2021/07/02
更新: 2024/04/22

埼玉県議会では7月2日、超党派で提出された「中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書」が、公明党を除く賛成多数で採決された。およそ600字の意見書は、端的に新疆ウイグル自治区における人権侵害問題に焦点を当てている。県議会で中国の人権状況に関する意見書が採択されるのは兵庫県に続いて二件目となる。

意見書を提出した鈴木正人議員(無所属県民会議)は取材に対し、「県議会では我々が提案した意見書案に自民党が乗ってくれた。文言をコンパクトにして、共同提案した」と述べた。

しかし公明党が意見書に反対していたため、討論が行われた。

鈴木議員は賛成討論のなかで、「新疆ウイグル自治区において、大規模な恣意的勾留、人権弾圧が中国当局によって行われていることを我が国の多くの国民並びに国際社会は憂慮」していると述べた。そして、在日ウイグル人のハリマトローズさんが、兄を人質に取られてスパイ活動を強要された事案を取り上げ、中国共産党による人権侵害の「確かな証拠や証言」は多くあると指摘した。

意見書では、中国国内でウイグル人が強制収容され、「再教育」を受けていることについて、平成30年9月に国連の人種差別撤廃委員会が「切実な懸念」を表明したことについて、言及されている。

そのうえで、米国や英国、EU等が新疆ウイグル自治区における人権状況を「ジェノサイド」と判断していることを紹介し、「G7構成国の中では日本だけが中国の人権侵害に対する対応に問題を残すこととなる」として日本政府に行動を促した。

(王文亮)