〈中共ウイルス〉中国当局、デルタ株の流行を隠蔽 実際の状況はもっと深刻

2021/08/05
更新: 2021/08/05

米誌「ナショナル・レビュー(National Review)」は3日、中国のデルタ株による中国の感染状況は当局の発表よりはるかに深刻だと指摘する記事を発表した。 

同誌の上級政治記者であるジム・ジェラティ(Jim Geraghty)氏は3日、「中国の感染者数はウガンダより少なく、死亡者数はコスタリカよりも少ないと北京は主張し続けている。しかし、中国は14億の人口を抱える国であるうえ、中共ウイルス(新型コロナ)の発生地でもある」と疑問を呈した。

公式に発表された数字を比較すると、中国の死亡者数は米国の1/135、中国の感染症例数はインドの1/34となっている。中国では17の省と35以上の都市ですでにデルタ変異株による感染症例が確認されているため、この数字だと明らかに「あり得ない」と記事は指摘した。

現在、中国の南京と揚州では国内線の全便がキャンセルされている。また、北京では23駅で長距離列車を運航停止にした。中国バスケットボール協会(CBA)もパンデミックの影響により、男子プロリーグの試合を中止すると発表した。

「(北京の)公式の数字がデタラメであるのを私たちは知っている。ただ、私たちは実際の状況がどれほど悪いかを知らないだけだ」

「中国政府はウイルス起源の問題で国際的な調査への協力を拒否しただけでなく、彼らは嘘に嘘を重ねている。例えば、ウイルス発生の初期において、その感染力について嘘をついた。そして中国製ワクチンの有効性に関しても嘘をつき、同時に他国のワクチンの安全性や効果についても嘘をついた。さらに、ロケットの残骸がどこに落ちようが完全無視し、燃料棒が破損した台山原子力発電所は問題ないと言い張っている。その上、パートナーの仏企業が偏執狂だと非難した」

「たとえ中国政府の評価が正確であったとしても、私たちはそれを信用できない。なぜなら、彼らは過去に命に関わる問題であっても、嘘をついていたからだ」とジェラティ氏は結論付けた。

学者:バイデン政権にウイルス起源調査に協力させるための計画を出すよう求める

米国シンクタンク「民主主義防衛財団(Foundation for Defense of Democracies)」の研究員であるAnthony Ruggiero氏は3日、バイデン政権に対し、中共ウイルスによって命を落とした人々のためにも、次のパンデミックを防ぐためにも、中国に発生源調査に協力するよう迫るべきだと呼びかけた。

Ruggiero氏は、中国政府が未だにウイルスの起源に関する調査を無視していると批判した。バイデン政権やG7サミット、および世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長がこれまで繰り返し、調査に協力するよう呼びかけていた。

7月に中国を訪問したウェンディ・シャーマン米国務副長官も、中国がWHOに協力せず、中共ウイルスの起源に関する第2段階の調査を拒否したことに関して、懸念を再表明した。

バイデン氏が5月末、米情報機関にウイルスの起源調査を命じ、90日以内に報告書を提出するよう求めた。この期限まで、あと残りわずかとなった。

「米国内における『ウイルス起源の全面的な調査』を求める声はより大きくなっているため、バイデン氏が北京に強硬な態度をとることの緊急性も高まっている」とRuggiero氏は指摘した。

(翻訳編集・李凌)