バイデン大統領政権下の米国国防総省が中国軍と初めて会談=関係筋

2021/09/09
更新: 2021/09/09

ジョー・バイデン大統領が2021年1月に就任して以来、米国国防総省の高官が2021年8月下旬に初めての中国軍と両国間のリスク管理に焦点を当てた会談を行なったと米関係筋は述べている。

アメリカは長年にわたり中国との対立を国家安全保障政策の中心に据えてきたが、バイデン大統領政権は中国政府との対立を「今世紀最大の地政学的試練」と表現している。

中国と米国の関係はますます緊張しており、台湾問題や中国の人権に関する経歴から南シナ海での中国の軍事活動に至るまで、世界の二大経済圏が衝突している。

緊張が高まっているにもかかわらず、米軍関係者は潜在的な衝突を緩和したり、事故に対処するために中国の軍関係者と開かれた通信回線を持つことを目標としてきた。

8月に中国担当米国国防次官補のマイケル・チェイス(Michael Chase)氏は中国人民解放軍国際軍事協力事務局副局長の黄学平(Huang Xueping)少将と会談した。 「米中防衛電話リンクを使って安全なビデオ会議を実施した。両軍は、両軍間の開かれた連絡経路を維持することの重要性について合意した」と匿名の米政府関係者は述べた。

関係者によると、ロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官は中国のだれが自分と同等の役職に就いているかの議論があるので、まだ中国政府のだれとも協議をしていない。

米国のカマラ・ハリス副大統領は8月下旬の東南アジア訪問で、米国は競争を歓迎し、中国政府との紛争を求めていないが、南シナ海の海洋紛争などのについて問題提議をするだろうと述べた。

重要な海上交通路であり、ガス田と豊かな漁場がある南シナ海での中国が主張する広大な領有権を巡ってはブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾およびベトナムが異議を唱えている。国際仲裁裁判所は2016年に中国の主張が法的に無効であるとして却下した。

バイデン米大統領は新疆ウイグル自治区と香港の人権侵害を巡り、中国への制裁を強化した。同氏はまた、ホワイトハウスが中国のますます威圧的な経済政策と外交政策と呼ぶものに対抗するために同盟国と提携国を結集して協力していると述べている。

(Indo-Pacific Defence Forum)