中国軍、福建省の空軍基地を整備拡張 米衛星画像が確認

2021/10/18
更新: 2021/10/18

中国が台湾の対岸の福建省で空軍基地整備拡張していることが衛星画像から明らかになった。中国が台湾侵攻に向けて準備を進めている可能性があるという。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が15日に報じた。

米衛星通信事業者Planet Labs社が2日に撮影し、技術・軍事情報サイト「The Drive」が公開した衛星画像によると、昨年初めに始まった戦闘機の格納庫や軍需品倉庫の建設作業は、パンデミック下でも中断しなかった。

同記事によると、同省の3つの空軍基地でインフラ強化の工事が行われている。

龍田空軍基地では、防空施設、滑走路、駐機場、掩体などの増改築が行われているほか、4つの耐爆格納庫が建設されている。

台湾・花蓮にある佳山空軍基地から300キロ離れた福建省の恵安空軍基地でも、同様の工事が行われている。

中国軍東部戦区の空軍司令部である福建省の漳州には、地対空ミサイル防衛施設が新設されている。

マカオの軍事専門家、アントニー・ウォン・トン(Antony Wong Tong)氏はSCMP紙に対し、空軍基地の設計や投資規模の違いは、それぞれの基地が中国軍の台湾との戦争計画において異なる役割を担っていることを示唆していると指摘した。

「龍田基地は大規模な改修の後、代替空港として使用される可能性がある。恵安基地に4つの新しい耐爆格納庫と24機が収容可能な既存の掩体があれば、本格的な空軍航空部隊を収容できる」と述べた。

台湾海軍軍官学校の元教官である呂球叔氏は同紙に、この補強プロジェクトは、台湾海峡で戦争が起こった場合、台湾軍がミサイル攻撃を行う可能性があるという脅威評価に対応したものだと述べている。

最前線にある3つの空軍基地は、台湾が米国から購入した新型の高機動ロケット砲システムの射程内にある。

「最高指導者が侵攻のタイミングを明らかにしないが、北京は『台湾統一』のための戦闘準備を強化している」と呂氏は言う。

(翻訳編集・王君宜)