中国、22年大卒者数初の1千万人突破 就職難の懸念も

2021/11/29
更新: 2021/11/29

中国で2022年の新卒者数は1076万人に達する見通しだ。前年比で167万人の増加となり、過去最高を記録した。1000万の大台を突破したのは初めてだ。複数の中国メディアが報じた。

中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染拡大で、ここ数年続いている就職難はさらに悪化している。中国企業の調査データによると、パンデミックの影響により、2020年には100万店の小規模店舗が売却、または閉鎖された。700万人の雇用に影響を与えたという。

近年、大学の定員増が続いており、大卒者は深刻な就職難に直面している。中国教育部は通達で「就職状況は複雑で厳しい」と警鐘を鳴らしている。

一方、多くの企業は労働者、とくに熟練技術者の不足に悩まされている。公式統計のデータでは今年、約2000万人の技術者が不足しているという。

労働者の権利に関心のある学者の劉氏は大紀元のインタビューで、「労働者不足の現象は主に経済が発達している沿岸部の製造業で起きている」と述べ、職業教育の不十分を理由にあげた。

「職業技術訓練の学校は政府に重視されておらず、教師の質の低下や教育施設の不足で良い人材を育てていない」と教育構造の問題も失業につながっていることを指摘した。

(翻訳編集・李凌)