トランプ氏独占インタビュー(2)「バグラム空軍基地が中国の手中に落ちる」アフガン撤退を非難

2022/02/07
更新: 2022/02/07

大紀元の動画コンテンツ「EpochTV」に出演した米国のトランプ前大統領は、中国共産党の影響拡大を念頭に、アフガニスタンで最大の米拠点だったバグラム空軍基地を撤退すべきでなかったとの見解を示した。

1月31日にEpochTVの番組「Kash’s Corner」の独占インタビューに応じたトランプ氏は「私ならバグラムを維持していただろう。バグラムを維持することは常に私の計画だった」と語った。番組の司会者キャッシュ・パテル氏はトランプ前政権で国防長官代行の参謀長を務めた。

トランプ氏は、バグラム空軍基地が中国の核施設から1時間の場所にあると指摘。中国との戦略的な位置関係を考慮するとバグラム空軍基地を撤退すべきでなかったと述べ「バグラム空軍基地が中国の手中に落ちるだろう」と危機感をあらわにした。

アフガニスタンの首都カブールにある最大拠点バグラム空軍基地は、昨年タリバンに占拠されるまで米国の作戦中枢として20年間機能してきた。2016年には6800万ドルをかけて全長3.6キロの滑走路を完成させた。

しかし、ミリー統合参謀本部議長は昨年6月、国防総省がバグラム空軍基地は戦術的にも作戦的にも必要ないと判断したと公聴会で発言。その2週間後、米軍は撤収を始めた。8月中旬には無秩序な形でアフガニスタンを撤退し、混乱をもたらしたとの批判の声が挙がった。

米国科学者連盟(FAS)が昨年発表した報告書によると、中国は西部と内陸部に核ミサイルの地下格納庫群の建設を急ピッチで進めている。中国は「前例のない核建設」を行っているとし、同国の大陸間弾道ミサイルの総兵力は「近い将来、ロシアと米国を超える可能性がある」と結論づけた。

元米空軍大佐で国際戦略家のダン・スタイナー氏は、中国近隣に位置するバグラム空軍基地を維持していれば、中国共産党の脅威に対抗する上で米国に「戦略的な優位性」を与えると大紀元のインタビューで指摘していた。

トランプ氏は「米国がアフガニスタンから撤退した方法は、まるで米国が銃を真っ直ぐに撃つこともできないギャングのようだった」と非難し「我が国の歴史の中で最も恥ずかしい一日、一週間だった」と語った。

タリバンがカブールを制圧して以降、中国共産党は米同盟国向けに「頼りにならない」という米国の国際的な立場を委縮させるプロパガンダキャンペーンに乗り出した。

トランプ氏は中国共産党は現在、米軍が撤退する際に残していった最新鋭の兵器を入手し「研究」と「再設計」を行なっていると懸念を表明した。

「中国には強く出なければならない。関税などさまざまな取り組みが必要だ」と語った。

この独占インタビュー(トレーラーはこちら)は、米国東部時間2月7日午後8時からEpochTV.comで放送される。

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
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