中露や北朝鮮が活動を活発化させるなか、沖縄の現状を危惧する識者らが7日、防衛強化を求める集会を開いた。平和維持のためには防衛意志を示す必要があり、現地住民の切実な訴えに耳を傾け、共産党の分断工作に警戒しなければならないと訴えた。
在日米軍のオスプレイ導入に尽力してきたロバート・エルドリッヂ博士は、沖縄をめぐるメディアの無責任な報道に苦言を呈した。さらに、沖縄の「地元の声」として取り上げられる市民団体の抗議集会には、本土から来た労働組合や活動家が参加しており、必ずしも地元住民の声ではないと述べた。
山田宏参議院議員はビデオメッセージの中で「平和を維持することは、軍事力を一方的に減らし、非同盟を貫くことではない。平和を維持するためにはしっかりとした防衛力と同盟国、そして強力な防衛意志が必要だ」と訴えた。そして、中国共産党が仕掛ける歴史戦に対しては、きちんとした知識をもとに対抗すべきだと述べた。
北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射や中露軍の共同演習などについては「おそらく何か起きる時はこの3国が共同してやってくる」と警鐘を鳴らした。
前衆議院議員の長尾敬氏は中国共産党の脅威を挙げ、「知らないところで既にがんじがらめだ」と述べた。国連が機能不全に陥るなか、日本は従来の枠組みを超えて同盟国を増やしていく必要があると訴えた。
日本政策研究フォーラムの仲村覚氏は、沖縄の住民に対する「差別問題」を提起して沖縄と日本を引き離そうとする動きに警戒感を示した。「安保反対は過去のもの」となり、米軍基地反対派は今や国連を活動対象に定めていると指摘した。
沖縄県宜野座村議会議員の仲間信之氏は、中国からフェリーで来航する観光客のうち一部が行方不明になっている情報もあり、強い不安を感じていると語った。
集会では、沖縄が日本に属することやサンフランシスコ講和条約および沖縄返還協定を中国が受け入れなければ、日本政府や自治体レベルの日中交流事業は保留にすることを求める決議文を拍手で採択した。
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