富士山で「冠雪」が確認 観測史上最も遅く

2024/11/07
更新: 2024/11/07

日本気象庁甲府地方気象台は7日午前、富士山の初冠雪を観測したことを発表した。11月に入ってからの冠雪は、観測開始を始めた1894年以降で最も遅い冠雪となる。なおもっとも早い初冠雪は2008年で、8月9日に観測された。今年の初冠雪は平年の初冠雪(10月2日)と比べ、36日遅い。

また甲府地方気象局は、富士山に今まで冠雪しなかった要因として、10月に発生した温暖な天候を理由に挙げた。

富士山の山頂における10月の平均気温はマイナス2℃であるが、今年は1.6℃に達し、1932年以降で最も高い気温を更新した。

富士山は日本の象徴であり、かつては人々の巡礼地であった。また、富士山は多くの芸術作品の題材として取り上げられており、代表的な作品として葛飾北斎が描いた浮世絵『富岳三十六景』が挙げられる。

2013年6月22日にユネスコ世界文化遺産に登録された。現在、観光客が残した大量のゴミなどが問題視されている。富士山の環境保護と過剰観光を抑制するための対策が求められている。