マイナ保険証の登録解除申請が792件に 「原因を分析する」

2024/11/12
更新: 2024/11/12

健康保険証が今年12月2日から現行の健康保険証の新規発行は停止され、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」が基本となる制度となる予定だ。

こうした中、福岡資麿厚生労働相は12日、閣議後の記者会見で、「マイナ保険証」の利用登録の解除が可能となった10月下旬から、これまでに800件近く解除申請があったと明らかにした。

こうした現状を踏まえ、福岡大臣は「多くの国民の皆様にご利用いただくため、(マイナ)制度の正確な周知に引き続き努めていく」と意気込んだ。

また、「現時点においては、解除の理由等については把握していない」「政府として、原因を分析していく」と話した。

マイナ保険証をめぐっては、賛否両論見られる。

顔認証付きカードリーダーを使用することで、迅速な本人確認が可能となり、医療機関での受付がスムーズとなるほか、過去の診療情報や薬剤情報、特定健診の結果を医師や薬剤師と共有でき、より適切な医療を受けることができるといった利便性がある。

そのほか、 限度額適用認定証の提示が不要となり、窓口での高額療養費の支払いが軽減されるメリットもある。

否定的な意見で見られるのが、何より人情報のプライバシー侵害が懸念だ。マイナンバーカードには、顔写真や医療情報が紐づけられているため、徹底したセキュリティ体制が必要となる。

また、災害時の停電やシステム障害によって、マイナ保険証での資格確認ができなくなるリスクが指摘されている。特に電力供給が途絶える場合や通信障害が発生する場合、利用が停止する恐れがある。