トランプ次期大統領が自身の弁護士を司法省の要職に起用

2024/11/18
更新: 2024/11/18

大統領当選したトランプ氏が新内閣の名簿を迅速に発表し、その中には自身の代理弁護士を閣僚に指名することが含まれている。著名な俳優シルベスター・スタローンが珍しく自らの政治的立場を公に表明した。また、ロサンゼルス・タイムズは再び伝統的なメディアをリードし、編集部の改革を発表した。

トランプ次期大統領は、弁護士で元検察官のトッド・ブランチ(Todd Blanche)氏を司法省副長官に指名した。彼はトランプ氏の多くの訴訟案件を代理し、「ニューヨーク裁判事件」(いわゆる口止め料事件)で主弁護士を務めた。

さらに、エミル・ボーブ(Emil Bove)氏を司法省の首席補佐副長官に指名した。トッド・ブランチ氏の指名が、上院で承認されるまで、ボーブ氏は代理司法省副長官を務める。ボーブ氏もトランプ氏の代理弁護士の一人だ。

ディーン・ソール(Dean Sauer)氏を米国司法副長官に指名した。この役職は司法省内で4番目に高い地位で、主に最高裁判所で米国連邦政府を代表して訴訟に参加する。ソール氏は、トランプ氏が米国政府を訴えた案件で、最高裁判所の主弁護士を務めた。

次に、ジェイ・クレイトン(Jay Clayton)氏を、ニューヨーク南地区検察官に指名した。彼はトランプ氏の第一任期中に米国証券取引委員会の委員長を務めていた。

さらに、ジョージア州の連邦下院議員ダグ・コリンズ(Doug Collins)氏を退役軍人省長官に指名した。

ノースダコタ州のダグ・バーグム(Doug Burgum)知事は、内務長官および新設した国家エネルギー委員会の議長に、指名した。バーグム氏は今年の党内大統領候補予備選でトランプ氏と競争した。

さらに、スティーブン・チャン(Steven Cheung)氏をホワイトハウスのコミュニケーションディレクターに、セルジオ・ゴール(Sergio Gor)氏を大統領人事局長に指名した。二人はトランプ2024選挙キャンペーンの中心メンバーだ。

11月14日夜、映画プロデューサーで著名な俳優シルベスター・スタローン(Sylvester Stallone)氏は、マール・ア・ラーゴで開催された米国優先政策協会のGALAでスピーチを行い、彼が演じた映画キャラクターのロッキー(Rocky)にトランプ氏をなぞらえ、選ばれし者であると述べた。また、トランプ氏をジョージ・ワシントンの再来と例えた。

このイベントには、トランプ氏と新内閣の指名者たちが出席し、イーロン・マスク氏やケネディ氏なども参加した。アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が姿を現し、彼はトランプ氏が当選してから初めて会った外国の元首となった。

選挙後、ロサンゼルス・タイムズのオーナー、ドクター・パトリック・スーンシオン(Patrick Soon-Shiong)氏が、新聞改革に着手している。彼は2020年の選挙から今年にかけて、カリフォルニア州の有権者の政治的傾向が明らかに右にシフトしていることに気づいた。

スーンシオン氏は、ニュースと意見を区別し、ニュースは事実の報道に集中すべきだと述べている。また、新聞の編集部を改革し、左派、中道、右派の声が自由に表現できるようにする計画を立てている。

ロサンゼルス・タイムズのオーナー、パトリック・スーンシオン(黄馨祥)氏は、「実際、過去4年間に接したニュースは、本当のニュースとは呼べず、ほとんどが意見であり、ニュースと混同されている」と語っている。

時事評論家の東方氏は、「これが問題の本質だ。メディアは、もはや社会現象を反映する鏡ではなく、メディア関係者の視点を持った解釈であり、意見をニュースと見なすことが、主流メディアの悲劇だ」

「2016年にトランプ氏が選挙に勝利して以来、左派も反省したが、教訓を得ることはなく、今年再び同じ過ちを繰り返した。メディアの変革は、上から下へ進める必要があるかもしれない。オーナーから始めることで、変化が生まれるかもしれない」と述べた。

選挙前に、ロサンゼルス・タイムズは最初にどの大統領候補者も支持しないと発表し、その後ワシントン・ポストやUSA Todayも同様の声明を出した。過去数十年にわたり、これら3つのメディアが支持した候補者は、すべて民主党の人物だった。