米下院は6日、トランプ大統領の施政方針演説を妨害した民主党のアル・グリーン下院議員へ、問責決議を可決した。
4日に米議会上下両院合同会議行われたトランプ大統領による施政方針演説で、グリーン議員は立ち上がり、杖を振り上げ、トランプ大統領に対して、繰り返しヤジを飛ばした。マイク・ジョンソン下院議長の指示で退場させられた。
これを受け、米下院は、グリーン議員に対する問責決議を賛成224、反対198で可決。10人の民主党員が賛成に回った。共和党のダン・ニューハウス下院議員が提出した。
決議では、グリーン議員の行為は「演説の進行を妨害し、求められる行動規範に違反した」と指摘している。
問責決議は、法的な罰則は伴わないが、強い道義的・政治的圧力を与える重い措置だ。
可決後、グリーン議員ら民主党議員は、米国の公民権運動を象徴する「勝利を我等に」を歌う一方、共和党側は「秩序を」と叫び、議場は大荒れとなった。
4日に、議会から退場させられた後、グリーン議員は記者団に対し、妨害した理由を説明した。
「私は大統領に対し、公的医療保険(メディケイド)を削減する権限はないことを明確に伝えた」
と語り、
「非常に恐れている人々がいる。彼らは貧しい人々であり、医療に関しては、生活の中で、メディケイドしか頼りにならない」と述べた。
メディケイドは、低所得者や障がい者などを対象とした医療補助プログラムのことだ。
グリーン議員は5日、Xに投稿し、
「昨夜、私はメディケイド、メディケア、社会保障を必要とする人々のために立ち上がった。民主党は、すべてのアメリカ人が安全で健康で経済的に安定した生活を送れるようにするための戦いを決して放棄しない」
と主張した。
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