低迷が続く中国の不動産市場にて、多くの分譲住宅が激安価格のほか、目を疑うほどのお得なキャンペーンが行われているにも関わらず、それでもとにかく売れない現状がある。
例えば、中国広東省で「家を買わされた後、彼女が消えた。多額のローンだけが残った」という被害が多発している。
巷ではこれを「殺猪盤(詐欺の一種、被害者と長期にわたりオンラインで親交を深め、投資詐欺に引き込む手口)」にちなんで、「殺房盤」と呼んでいる。
広東省だけでも、同様の被害に遭った男性は少なくとも36人、多くは同じ「彼女」に紹介されて、マンションを買ったという。
「おなじ彼女」
現地テレビ局によると、その彼女の名は「劉佳」だ。
被害者たちは、いずれもこの女性とネット通じて知り合い、恋人として付き合うようになり、1か月ほどの交際で、結婚話をする仲にまで急展開している。
「まずは家を買って、それから両親に会う、その後に婚約して同居」、「劉」は複数の男性にこのように主張し、彼女が気にいった物件を買わさせてた。
「劉」は男たちにマンション購入を誘う際には、「自分も頭金として3万元(約60万円)出すし、毎月のローンは一緒に返済する」と約束していたという。
しかし、家の購入手続きが済むと、「劉」の態度は急激に冷え、しばらくすると忽然と姿を消した。もちろん、電話しても着信拒否され、SNSもブロックされている。
被害者の男性の多くは、安月給の労働者で、「とても一人では高額なローンを返せない」と困り果てている。
この「消えた『彼女』」に関して、「間違いなく不動産販売業者に雇われたサクラ」と指摘する声が高く、「自分も不動産販売の仕事をしていた時、社長から同じことをするよう求められた」と明かすユーザーが続出していると言う。
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