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林官房長官 カナダ与党党首カーニー氏選出を受けてG7の結束強化に意欲

2025/03/11
更新: 2025/03/11

林芳正官房長官は、10日の記者会見で、カナダの与党・自由党がジャスティン・トルドー首相の後任となる党首にマーク・カーニー元イングランド銀行(中央銀行)総裁を選出したことについて言及した。林氏は「地域と国際社会の平和と安定の維持強化のため、主要7カ国(G7)の結束に向けて連携していく」と述べた。

林氏は、日本とカナダが自由や民主主義、人権といった共通の価値を重視しているとの認識を示した上で、「普遍的な価値や戦略的利益を共有するインド太平洋地域の重要な戦略的パートナーだ」と強調した。

カナダ自由党の党首選出を受けて、日本政府がG7の枠組みで、カナダとの連携を強化する方針を明らかにした形だ。

カナダでは、トルドー首相が率いる自由党がマーク・カーニー氏を新たな党首に選出した。カーニー氏は、イングランド銀行総裁やカナダ銀行総裁を務めた経歴を持ち、国際的な金融政策や経済運営に豊富な経験がある。

また、カーニー氏は、気候変動問題に深く関わってきた。2015年9月29日、イングランド銀行総裁として「ホライゾンの悲劇を打ち破る – 気候変動と金融の安定」という題名のスピーチを行い、気候変動が金融の安定に及ぼすリスクについて警鐘を鳴らした。 

また、金融安定理事会(FSB)議長として、気候関連の財務情報開示タスクフォース(TCFD)の設立を主導し、企業が気候変動リスクを適切に開示する枠組みを推進した。さらに、国連の気候変動に関する特使として、持続可能な金融の促進や、金融システム全体での気候変動対策の強化に尽力していると言う。

今回の党首選出により、カナダ国内外での政策運営がどのように変化するかが注目される。

エポックタイムズ記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。