【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

露ウが互いに停戦の意思なしと非難 トランプ氏はプーチン氏の狙いを観察中

2025/03/29
更新: 2025/03/29

ホワイトハウスは、ロシアとウクライナ双方が部分的な停戦を受け入れたと発表したにもかかわらず、両国は互いに誠意がないと非難合戦が続いている。ロシアが信頼に値するかどうかについて、トランプ大統領は新たな見解を示した。

3月26日、ロシア国防省は、ウクライナの2機の無人機が同日未明にクリミア最西端のタルハンクト岬近くの天然ガス貯蔵施設を攻撃したと発表した。また、ロシア西部の州ブリャンスクにあるロシア電力会社の送電網設備も攻撃を受けたとしている。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアの117機の無人機が25日夜にウクライナの複数の都市を攻撃し、特に彼の故郷クリビーリフが激しい攻撃を受けたと述べた。さらに、ウクライナ東部の前線地域も攻撃を受けたという。

ゼレンスキー大統領は次のように述べた。
「外交が機能しなければならない。ウクライナはこの目標の実現に向けて努力している。今、ロシアは結果を出す必要がある。我々は彼らを信用していない。正直に言えば、世界もロシアを信用していない。彼らは本当に戦争を終わらせる準備ができていること、そして世界やトランプ大統領、米国に対してもう嘘をつかない準備ができていることを証明しなければならない」

24日、ホワイトハウスは、米ロ両国がサウジアラビアで第2回目の交渉を行った後、ロシアが黒海での停戦に同意したと発表した。これに先立ち、プーチン大統領とトランプ大統領の電話会談後、エネルギーインフラへの攻撃停止にも合意していた。ウクライナ側は、米国が提案したエネルギー施設と黒海での停戦案を無条件で受け入れることを公に表明した。

ロシアが「引き延ばし戦術」を取っているかどうかについて、トランプ大統領は26日夜のNewsmaxのインタビューで、ロシアは戦争を終わらせたいと考えているが、引き延ばす可能性があり、さらなる観察が必要だと述べた。

ロシアは黒海での停戦に同意したものの、クレムリンはこれを対ロシア制裁の解除と結びつけており、ロシアの金融機関に対する「国際銀行間通信協会(SWIFT)」の禁止令解除を含んでいる。

ウクライナのシビハ外相は、欧米諸国に対し、停戦を実施するためにロシアへの圧力を継続するよう呼びかけた。

クレムリンは、ホワイトハウスとの対話が依然として「密接」に行われており、これらの対話は「実務的で建設的かつ生産的」であると強調している。

分析によれば、プーチン氏はトランプ政権の停戦に対する切迫した心理的な境界線を試す一方で、ロシアの利益を守るために、トランプ氏を怒らせてアメリカに手を引かせることは望んでいないとみられる。