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米国の戦略転換 台湾侵攻阻止を優先任務に

2025/04/02
更新: 2025/04/02

中国共産党(中共)による台湾への威圧が続く中、米国の国防総省は戦略を見直し、中共の台湾侵攻を阻止し、米国本土の防衛を強化することに注力している。

最近、ヘグセス米国防長官はインド太平洋地域を訪れ、同盟国と連携して中共を威嚇することを目指している。

『ワシントン・ポスト』によると、ヘグセス国防長官は3月に「暫定国家防衛戦略指針」(Interim National Defense Strategic Guidance)という機密文書に署名した。

報道によると、トランプ政権とバイデン政権は中共をアメリカの最大の脅威と見なし、太平洋地域での衝突に備えて軍を配備してきた。しかし、ヘグセス長官が署名した文書の特異性は、中共による台湾への潜在的侵攻を他の危険よりも優先すべき唯一のシナリオとして位置付けている点だ。

アメリカのヘグセス国防長官は、「アメリカはインド太平洋地域、特に台湾海峡において、強力で即応可能かつ信頼性のある抑止力を維持することに全力を尽くしている」と強調した。

台湾国防安全研究院の沈明室氏は「この文書の目的は、アメリカがインド太平洋で中共と衝突して勝利することではなく、軍事力の強化や民主主義同盟国との協力を通じて抑止能力を高め、中共が台湾や南シナ海、東シナ海での拡張や侵略を行えないようにすることだ。そのため、米国は最悪の事態に備えている」と述べている。

台湾の国防部(防衛省)のシンクタンク「国防安全研究院」の鍾志東博士は「アメリカが最優先で台湾海峡の平和と安定を維持しようとしている中、中国(中共)が一方的に武力を用いて現状を変更しようとする場合、米軍の介入の可能性が高まる。これはトランプ政権が強調した、実力によって平和を維持するという考え方に基づいている」と述べている。

アメリカはインド太平洋地域に膨大な軍事力を集中させ、爆撃機、無人艦艇、潜水艦、特殊部隊の配備を強化している。また、防御力の向上や地下目標を破壊する能力を持つ爆弾の使用にも注力し、前方配備ストックの構築や後方支援の改善も進めている。

鍾志東氏は「中国(中共)との軍事衝突が発生し、台湾海峡問題への介入が必要になれば、アメリカは中国国内の目標を攻撃する可能性がある」と警告している。

沈明室氏は「アメリカの対台湾戦略は明確だが、その戦術は依然として不明瞭だ。これは主導権と柔軟性を維持するためで、軍事行動計画が漏れれば、中共が早期に対策を講じたり、先制攻撃を行う恐れがある」と述べている。

この文書では、中共による台湾攻撃の抑止を強調しつつ、台湾側にも国防費の大幅な増額が求められている。

沈明室氏は「軍事だけでなく、経済や外交の面でも同様の状況が見られる。中国経済が悪化する中、米国は関税や技術制裁で中国経済に圧力をかけている。もし中国経済がさらに崩壊すれば、軍備開発への資金投入や外部への紛争・戦争を引き起こす能力も失われるだろう」と述べている。

鍾志東氏は「将来的に米軍が中国の台湾侵攻に軍事介入する可能性が高まれば、それは過去の米国への懐疑論に対する反証となる」と述べている。

この文書には、トランプ政権の防衛ビジョンが記されており、北京との潜在的な戦争に備え勝利を目指すことや、グリーンランドやパナマ運河などの戦略目標への支配を強化することが含まれている。

また、大規模な国家間戦争が発生した場合には中共との衝突のみを想定し、ロシアからの脅威への対応は主に欧州同盟諸国に委ねる計画が示されている。

鍾志東氏は「この状況は、トランプ政権が台湾問題を非常に重視していることを示している。これは、中国(中共)がアメリカにとって最大の脅威と見なされているため、台湾の戦略的価値が高まっているからだ」と述べている。

専門家たちは、アメリカが日本との協力を含む同盟関係の強化に積極的であり、共に台湾海峡の平和維持に努めていると指摘している。