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日本の3月の輸出は3.9%増加 6か月連続の成長

2025/04/18
更新: 2025/04/18

財務省が17日に発表したデータによると、3月の輸出は前年同月比で3.9%増加し、総額は9兆8478億円(約692億ドル)に達し、過去の同時期で最高を記録した。市場の予想であった4.5%には届かなかったものの、6か月連続での増加を達成した。

その中で、アメリカ向けの輸出は前年同月比で3.1%増加し、電子部品は35.8%増、医薬品は29.7%増、車両は4.1%のわずかな増加を見せた。一方、中国向けの輸出は4.8%減少した。

アメリカのトランプ大統領は今月初めに、輸入車両とトラックに25%の関税を課すと発表し、すべての日本製品に対して最大24%の関税を課すとした。その後、90日間の猶予と10%の税率に調整されたが、日本の輸出には依然として大きな圧力をかけている。

市場の分析によれば、この増加の一部は企業が潜在的な関税を回避するために出荷を前倒ししたことによると考えられているが、同時に日本の輸出指向型経済の将来に対する懸念も引き起こしている。

アメリカの関税政策の影響について、財務省の関係者は、現時点では日本の輸出車両において前倒し出荷の現象は観察されていないと述べている。

農林中金総合研究所の首席経済学者、南武志氏は、車産業は生産スケジュールが複雑で短期的な調整が難しいため、出荷の前倒し効果は限られていると述べた。同氏は、関税が続く場合、日本の輸出企業の利益や賃金支出が減少し、内需の成長や全体的な経済回復に影響を及ぼす恐れがあると警告した。

自動車は日本の輸出の主力であり、昨年の対米輸出総額(約21兆円)の28%を占めている。現在、日本では年間約900万台の自動車が生産されており、そのうち約150万台が直接アメリカに輸出され、さらに140万台以上がメキシコやカナダの工場を経由してアメリカに輸出されている。

関税の圧力に対応するため、日産自動車は、5月から7月の間に日本で生産されるアメリカ市場向けの SUV「ローグ」の生産量を削減することを発表した。

輸入に関しては、3月の輸入は前年同月比で2%増加し、市場予想の3.1%を下回った。3月の全体の貿易黒字は5441億円(約38.4億ドル)で、市場予想の4853億円を上回った。

現在、日本政府はアメリカ側と積極的に交渉を進めており、関税障壁の撤廃を目指している。トランプ氏は最近、日本の官僚との直接交渉が「重要な進展」を遂げたと述べた。

(本記事は、ロイターの関連報道を参考にしている)

 

王君宜
王君宜