「あれはどうみても棺桶だ! しかも地下へと通じてやがるぞ。不吉すぎる! 本当にやめてくれ!」
「地下鉄と棺桶、縁起が悪すぎる、デザインしたのは誰だ!」
「棺桶と見誤る地下鉄の出入口」の話題が最近、中国のSNSを騒がせている。
問題視されたのは、浙江省杭州市の地下鉄駅「創景路」駅のG出入口だ。
アーチ型構造に突き出た縁取りが特徴なのだが、4月16日以降、市民による動画投稿をきっかけに、ネット上では「まるで棺桶」のようだ「不気味」「不吉」との批判が相次いだ。
関連話題は4月18日の中国SNSウェイボー(微博)のトレンド入りまでした。

この事態に杭州市地鉄集団の担当者は「当出入口はテクノロジーと現代性を融合した特色あるデザインだ」と釈明。今後の改修については「状況を見て検討する」としている。
こうした「棺桶騒動」は今回が初めてではない。2024年12月には広東省広州市の地下鉄「花地湾」駅のD出入口も「棺桶そっくり」と批判を浴び、後に該当部分の撤去に至った前例がある。

2023年も陝西省西安市の地下鉄出口も外観が「棺桶に似ている」と一時、話題になったが、現地当局は「あれは、秦の始皇帝の帽子の形だ」と反論した。

この事態に、ネット上では「中国人の美意識が変わってしまった」「縁起や文化的背景を無視したデザインが増えている」といった美意識の変化に不安の声も聞かれ、前衛的な設計と文化的感性のギャップ、これが「現代的な美」なら、中国の美的感覚は、どこへ行ってしまったのか? またこの先、どこへ向かおうとするのか?
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