中国では、粗悪な充電器の異常発熱や出火事故が各地で起きており、ネット上にはそういった火災の報道があふれている。
4月12日、貴州省遵義市(じゅんぎ-し)で、一家が外出中に火災が発生し、自宅が全焼し、階下の住民宅にも延焼する事故が起きた。
発火原因は、差しっぱなしにしていたスマートフォンの充電器から出火したものとされている。
火災をだせば、出火したお宅だけでなく、階下の宅まで延焼し、修復費用や仮住まいの費用など、多額な賠償をしなければならない。
被害を受けた住人は事故の後、「私の二の舞にならないように、皆さんは出かける際は必ず充電器を抜いて」とSNSを通じて呼びかけた。
このニュースはネット上で広く拡散され、劣質な充電器やコンセントへの警戒が強まっている。
4月8日にも湖南省長沙市(ちょうさーし)の高層マンションでも同様の火災が起きた。
火災後調査の結果、スマートフォン充電後もコンセントに挿したまま放置されていた充電器が発熱し、可燃物に引火した可能性が高いとされた。

現地消防当局は、市民に対し、電気機器や配線の定期的な点検と、使用しない充電器を必ず抜く習慣を呼びかけた。
高層住宅に住む人は、日頃から消防設備の場所や避難経路を確認しておくようにすることも重要だ。
専門家によると、劣質な製品は、通電中に温度が40度を超え、過負荷時には100度以上に達する危険性があり、老朽化した差し込み口が引き起こすショートは、わずか2時間で周囲の可燃物を発火させる可能性があるという。
こうした火災事例は、決して対岸の火事ではない、日本にも波及する懸念があるのだ。
いまや安価で質の悪い中国製コンセントや充電器は、日本国内でも流通しており、安さからつい購入してしまう人も少なくないだろう。
消費者は価格だけで判断せず、安全性と信頼性のある製品を選ぶよう強く注意が必要だ。安物買いが命取りにならぬよう、今一度、身の回りの電化製品を見直すことだ。
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